植田工さんご本人による7作品の音声解説

ビジュツヘンシュウブ。ゆかりのアーティスト作品を購入できるビジュヘンギャラリーでは、この度、ビジュツヘンシュウブ。キャラクターの作者でもある、植田工さんのオリジナル絵画作品販売をはじめます。

はじめまして、植田工と申します。絵を描いております。 今回ビジュヘン。で作品の販売をしていただくということで、 作品のご説明をさせていただけたらと思うんですけれども

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01《 A Man 》2025年
・227×158mm(SM)
・油彩、キャンバス
・50,000円+税
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サムホールというサイズの1番ちっちゃなサイズなんですけれども、こちらを2点出品させていただきまして、実はタイトルが描き終わってから結構パッと、5秒くらいで決めていったりするようなことがございまして、1個は女性のような人を描いてしまったんですけれども、後から見たときにちょっと男の人っぽいなと思って、これは《 A Man 》という作品で、もう1個はですね、いつも結構母子の絵をメインのモチーフにしだしてから、そこからいろいろ派生していって、プリンセスなんかも描くようになって、2番目の同じサムホールサイズ、一番ちっちゃいサイズですね、女の子の作品は《 A Girl 》っていうタイトルにしました。

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02《 A Girl 》2025年
・227×158mm(SM)
・油彩、キャンバス
・50,000円+税
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タイトルに、これといって深い意味と作品との補完性みたいなものは、実のところそんなにあまり考えていなくてですね、むしろタイトル付けないでもいいのかな、とは思うんですけど、タイトルは付けたほうがいいのか、まだそこら辺も自分の中では迷っているところではあるんですけど

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03《 A Girl 》2025年
・410×318mm(F6号)
・アクリル、油彩、キャンバス
・110,000円+税
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F6サイズっていうですね、もう少しサムホールよりが大きくて、ちょっと小ぶりな女の子の顔の絵が描かれている作品でございまして、これもアクリル絵の具で描いてますね。 
これも女の子、これは女の子だろうなと描き上がって後から見て思ったので、《 A Girl 》っていうですね、英語でタイトル付けるっていうのはちょっと逃げてるっていう部分もなくはないんですが、日本語で、自分がただ単に日本語しかできないっていうのもあって、じゃあよくわからない、自分でちゃんと根付いてもない言語を使ってそれをタイトルにするっていうのはいかがなものかっていう風にも批判はあると思うんですけれども、逆にちょっとぼんやりですね、逃がすっていうか、自分の中で日本語で逆に付けちゃうとカチッとした輪郭がついてしまうような感じがありまして、じゃあ英語でネイティブの人たちがガールって言われたら、そのカチッとした輪郭はどうなんだっていうのはちょっと僕にもわからないところではあるんですけれども、そんな感じでガールにしちゃってるっていうですね。

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04《 A Merman 》2025年
・652×530 mm(F15)
・油性塗料スプレー、油彩、キャンバス
・180,000円+税
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F15号の金色のスプレーでですね、ずいぶん前に多分学生の頃ですね、大学の学部の2年生か3年生くらいの頃にですね、金色っていうか真鍮色みたいなスプレーでパーッとこう書いて空間を描くっていう風な、確か課題の時の作ったキャンバスだったと思うんですけれども、その時それは部屋の音を録って、アクチュエーターって振動ユニットを用意して、そのキャンバス自体をスピーカーのようにして鳴らすっていう、それでこの部屋の空間を表現してますみたいな、ちょっとサウンドインスタレーションっぽいような感じの作品だったんですけれども、自分は絵画専攻というか油絵が専攻だったので、キャンバスを用意して、それで描いて、で今回ですね、そのキャンバスが実家から出てきたので、なんか金色に白い線で一発で描き上げていくのは、なんかそういう絵が描きたいなと思ってですね、すごいシンプルな絵を。そしたらなんかこれ、最初マーメイド、人形を描こうと思ったんですけれども、これもまた男性なのか女性なのかちょっとわからない中性的な感じになったので、マーメイドじゃなくてマーマンっていうタイトルにしました。 

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05《 A Lady 》2025年
・652×530 mm(F15)
・ 油彩、キャンバス
・180,000円+税
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もう一個F15号の作品があって、これもですね、下に何か描いてた作品なんですね。それの上に描いたんですけれども、タイトルは《 A Lady 》っていうですね、これもうちょっと王冠みたいな、ティアラみたいなものを上に乗っけてる女の子なんですけれども、これが下にどんな絵描いたっけなって、いつも写真は撮って上から描き重ねる絵が、最近は自分の場合は自分の展示して手元に描いてきた作品なんかは、結構上描きしてしまうようなスタイルっていうかですね、ちょっとした企てをしているんですけれども、これも下に何か絵が前に何回か多分絵が描かれていて、そのうち上の層の絵が白落してきたら、下の過去が未来に逆転して現れてくるっていう、、それがいつになるのか、5年後なのか10年後なのか20年後なのかわからないんですけれども、その完成っていうものが、その時を今描いたものが完成というわけではなく、経年劣化して変化していくようなものこそが、僕は絵画に命が宿るっていうことなんじゃないかなと思って、描き重ねている作品の一つです。
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06《 A Head 》2025年
・727×606 mm(F20)
・油彩、キャンバス
・270,000円+税   
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F15号よりもちょっと大きい作品、F20号の女性の大きな顔が描いてある絵なんですけれども、これはなんかもう、仏陶のようなですね、女の人の、これも結構ジャジャジャッと勢いで描いた絵なんですけれども、仏陶っぽいなあと思って眺めておりました。しかも偶然目からですね、黒い線が出ちゃって、涙を流しているのか何なのか、悲母観音的な、僕結構マリアとかをモチーフにしていることが多いんですけれども、何ですかね、これは。観音マリアみたいな感じなのかなあ、自分でもちょっとよくわからないですけど、結構鼻筋がスイッとしてですね、しかもドデンとした絵なので、結構自分では気に入っております。 

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07《 LIFE 》2024
・2720×1820mm(910×1820×3枚組)
・合成樹脂塗料、アクリル、オイルパステル、木合板
・1,800,000円+税

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最後、ビジュヘンにも参画されている森脇さん、またそのご縁でスープストックの遠山正道さんが率いる新種のイミグレーションズBってバンドのですね、初ライブの時に一緒にライブペイントで参加させていただいて、バンドのアルバムジャケットにも使っていただいた絵なんですけれども、その時のベニヤ3枚にダダダダダッとですね、2時間くらいで描いた絵をですね、出品させていただいております。これ結構ですね、自分気に入っているんですけどね。  この大きさが、3枚一続きでかっこいいなーって自分では思っておりまして、まあ皆様、ただちょっとこれデカいですね。サブロクのベニヤ3枚なんで、横幅が91cm×2m70cmで、高さが1m82cmとかあるんで、まあちょっと壁食っちゃうかなと。ただなんかこう、なんかの後ろにどっかお店とかがあったら結構インパクトあるんじゃないかなと思うんですけれども、まあこんな大きな絵でも、どちらかに飾っていただけることがあったら嬉しいなと思っております。

まあそんな、ちょっと取り留めもない説明なんですけれども、皆様どうぞよろしくお願いいたします。植田工でございました。

昨年開催されたGROOVETUBE FES. '24 会場にてライブペインティングされた大作。遠山正道氏の朗読バンド 新種のImmigrationsB 1st アルバム『ピクニック紀』ジャケットにも起用された、記念碑的な作品。
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新種のImmigrationsB  1st アルバム『ピクニック紀』(2024)

Profile
植田工(うえだ・たくみ)
TAKUMI UEDA

1978 年、東京都生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 卒業。東京藝術大学大学院美術学部美術解剖学 修了。(株)オリエンタルランドを退職後、科学者・茂木健一郎氏に師事しアーティストとしての活動を始める。2017年に独立。絵画、イラスト、デザイン、映像、コラムなど様々な表現を展開している。 アート・コレクティブ ”GAZO” メンバー。

主な個展に「Maria」(RiseGallery 、東京、2015) 、「植田工務店」(東京、2020)、「フランダースの犬の事など」(CAPSULE、東京、2021)、「Wander」(AKIO NAGASAWA GALLERY、東京、2022)、「infantile 」(A/D GALLERY、東京、2022)、「On Underlying Images 」(調理室池田、神奈川、2022)、「Punctuation Marks 」(FOAM CONTEMPORARY 、東京、2023)、「ある風景の中にある風景」(ある風景、大分、2023)、「Among The Daughters Of The Air」(六本松 蔦屋書店、福岡、2024)など。著書に『生命のサンドウィッチ理論』(文・池上高志、講談社、2012)、『植田工の展覧会のミカタ』(オデッセー出版、2021)など。

Instagram @takumi.p.ueda 

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